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AI開発ポリシー

制定日: 2025年11月11日

はじめに

株式会社APTO(以下「当社」といいます。)は、AI開発にかかわるプラットフォーム開発・学習データ提供・AIコンサルティングサービス等(総称して、以下「本サービス」といいます。)を通じて、お客様の事業課題およびお客様を取り巻く社会課題の解決に取り組んでおります。

2022年頃から生成系AIが広く社会に浸透し始め、企業でも個人でもAI活用が非常に盛んになりました。しかしながら、生活者によるAI活用が拡大する一方、一部の生成系AI開発事業社がデータ提供元の許諾を得ずにデータを学習させたり、組織や個人による生成系AIを活用した著作権侵害といった悪用も非常に増えております。

このような背景を踏まえて、当社は社会的に誠実かつ正当な方法でAI開発に貢献し、全ての人が健全にAIを活用できる世界を築き上げていくために、ここにAIポリシーを策定いたしました。

本ポリシーは、当社におけるAIの適切な利活用を推進するための指針を示すものであり、当社は、以下の原則を遵守し、AIガバナンスの構築を推進します。

1)人間中心のAI設計

  • 当社は、本サービスの提供を通じて、憲法が保障する、または国際的に認められた人権を侵害しないように努めます。また、人間の尊厳と個人の自律を尊重し、AIが人間の意思決定や感情を不当に操作する目的で利用されることを避け、過度な依存やコントロールに繋がらないよう心がけます。
  • 偽情報・誤情報・偏向情報が社会を不安定化・混乱させるリスクを認識し、必要な対策を講じ、より多くの人々がAIの恩恵を享受できるよう、ユニバーサルデザインやアクセシビリティの確保に努めます。
  • 本サービスにおいて、ライフサイクル全体で地球環境への影響も検討し、持続可能な社会の実現に貢献します。

2)安全性と信頼性の確保

  • 本サービスの提供を通じて、ステークホルダーの生命・身体・財産、精神、及び環境に危害を及ぼすことがないよう努めます。
  • 本サービスを通じて提供するデータが、第三者の知的財産権その他の権利を侵害しないよう努めるものとし、第三者からの権利侵害の申立てがあった場合には、適切に対応いたします。
  • お客様に対して提供するデータの正確性・最新性を確保し、人間の生命・身体・財産、精神及び環境に配慮を行うとともに、AIサービス提供者として、提供時点で予想される利用条件下でのパフォーマンス維持、リスクを最小限に抑える方法の検討といったリスク対策を講じます。

3)公平性

  • 特定の個人ないし集団への人種、性別、国籍、年齢、政治的信念、宗教等の多様な背景を理由とした不当で有害な偏見及び差別をなくすよう努めます。
  • 全てのステークホルダーとその多様性を尊重し、AIの利用によって人権侵害、不当な差別が起こらないようAIモデルの各構成技術(学習データ、AIモデルの学習過程、入力プロンプト、参照情報、外部サービス等)に含まれるバイアスに配慮し、回避できないバイアスについてはその要因を特定し、説明可能な状態を維持します。

4)プライバシー保護

  • 当社は、本サービスの提供において、当社のプライバシーポリシー、社内規程に則りプライバシーを尊重し、保護します。本サービスに第三者の個人情報等が含まれる場合には、個人情報へのアクセスを管理・制限する仕組みの導入等、プライバシー保護のための対策を講じます。
  • 学習データ等に個人情報を使用する場合は、可能な限り匿名化・統計化を行い、第三者による不正アクセスや漏えいを防止します。

5)セキュリティ確保

  • 本サービスの提供過程を通じて、採用する技術の特性に照らし適切にリスク管理を行い、セキュリティ対策を講じます。
  • 本サービスに対する外部からの攻撃は日々新たな手法が生まれていることを認識し、最新動向への留意と対策に努めます。

6)透明性

  • AIによる判断や成果物の根拠の検証可能性を確保するため、合理的な範囲で、AIシステムの開発過程、利用時の入出力、AIの学習手法、推論過程、判断根拠、データの出所等のプロセスを記録・保存します。
  • 多様なステークホルダーに対して、AIを利用している事実や活用範囲、技術的特性、性能、予見可能なリスクとその緩和策、不具合の原因と対応状況、更新内容とその理由などの情報提供をプライバシーや営業秘密を尊重しつつ、社会的合理性が認められる範囲で適時かつ適切に行います。

7)説明責任

  • データの出所、本サービスの提供中に行われた意思決定等について、技術的に可能かつ合理的な範囲で追跡・遡求が可能な状態を確保することで、トレーサビリティの向上に努めます。
  • 本サービスの利用に伴うリスク管理、安全性確保のためのAIガバナンスに関するポリシー、プライバシーポリシー等の方針を策定したうえで文書化し、ステークホルダーに対し実践状況や、AIモデルに含まれるバイアスへの対応等について定期的に情報を提供し、説明を行います。
  • 責任者を設定し、関係者間の責任の所在を明確化します。

8)教育・リテラシー

  • 当社のAIに関わる者が、AIの正しい理解と社会的に正しい利用ができる知識・リテラシー・倫理感を持つために、世代間ギャップも考慮した上必要な教育を行います。また、必要に応じてステークホルダーに対しても、AIの複雑性や誤情報の特性、悪用の可能性を考慮した教育を行うよう努めます。

9)公正競争の確保

  • AI を活用した新たなビジネス・サービスが創出され、持続的な経済成長の維持と社会課題の解決策の提示がなされるよう、AI をめぐる公正な競争環境、取引環境の維持に努めます。

10)イノベーション

  • 社会全体のイノベーションの促進に貢献するよう努めます。
  • 国際的な技術規格の開発、及び採用を推進し、新しいAI技術やサービスに挑戦すると共に、AIが社会にもたらす課題に対して誠実に向き合い、克服できるよう努めます。

11)継続的改善

  • 当社は、法制度・技術トレンド・社会的要請の変化を踏まえ、本ポリシーを定期的に見直し、最新の倫理的・技術的水準に適合させていきます。

制定日:2025年11月11日
株式会社APTO
代表取締役 高品 良