IT・インターネット
建設・不動産
2024.12.19

衛星データを用いて世界中の不動産を一括検索。『WHERE』が叶える未来とは。

衛星データを用いて世界中の不動産を一括検索。『WHERE』が叶える未来とは。

物体検出用の教師データ作成 / アノテーションで利用。harBestプラットフォームを利用してAI開発の加速に成功。

 この記事でわかること

衛星画像 × AI プロジェクトの課題感と解決策
アノテーションデータのクオリティコントロールの重要性

今回は宇宙から不動産の課題を解決することをビジョンに掲げているJAXA発のスタートアップ企業、株式会社Penetratorの今川さんにお話を伺いました。

まずは御社の事業概要を伺ってもよろしいでしょうか。

Penetratorは、JAXA発で宇宙からAIで価値のある不動産見つける「WHERE」というプロダクトを作っています。

家を建てたり、建物を建てるときにはまず所有者から直接土地を仕入れる必要があります。この土地の仕入れという業務は、不動産ビジネスの最も源流になる、すごく重要な仕事です。

一方で多くの不動産会社さんが今でも人脈というレガシーの手法を頼っているので優良な土地の仕入れはすごく難しいです。

さらにその人脈のネットワークを閉じているので、なかなか表に情報が出てこないという課題があります。そういった情報を掘り起こすために不動産営業マンが土地探し、土地調査というものを行います。

土地探しはすごい体力仕事ですし、土地調査自体は法務局に何回も行って書類を求めて煩雑業務に追われて、大体100件の営業リストを作るのに30時間かかります。

この課題を解決するヒントになったのが、私自身がJAXAで行っていた研究でした。

月の衛星データからクレーターをAIで解析するといった研究です。「月」から「地球」に、「クレーター」から「不動産」に、応用範囲を変えて応用できないかと思ったのが『WHERE』開発の最初のきっかけです。

具体的にはどのようなプロダクトでしょうか。

ソリューションとしては非常にシンプルなもので、地球の衛星データから AI で空き地、畑、空き家候補、そういったものをピックアップすることができます。さらにその場所の法務局の所有者データと紐づいているので、すぐに所有者情報が出てきて所有者にもすぐにアプローチができるといった特徴があります。

こういった部分のObject Detectionのアノテーションをお願いしている、という状況です。今は AI で広く様々なものを見つけて、そこからまた別の AI でユーザーが求める土地をレコメンデーションができるようなロジックになっています。

今川さんの経歴をお伺いしてもよろしいでしょうか。

はい。大学時代は AI とセキュリティを融合した研究分野に従事していました。

僕自身 AI にすごい興味を持っていたので、AI を別の分野にも応用したいなという気持ちが強く、色んな研究室を探している中で、田中研究室で宇宙に応用した研究ができるということで大学院から田中研究室に入りました。田中先生は東大に籍を置きつつ、JAXA 宇宙科学研究所の教授でもあったので、基本的に JAXA で研究をしていました。僕も JAXA 連携大学院制度っていうのがあったので、その制度で田中先生のもとで一緒に研究していました。

貴社代表の阿久津様とはどのように出会ったのでしょうか?

元々代表の阿久津が長いこと不動産会社を経営していまして、先ほどの土地の仕入れという課題にペインを感じていました。それとは別に、世界を変えるために世界のひとつ上、つまり宇宙からの視座を得たいというモチベーションでJAXAに入られたそうです(笑)。田中研究室で代表の阿久津が研究している中で、僕も学生として出会ったのがきっかけでした。

そこから月の研究を土地の仕入れに応用できないかと阿久津の方から声をかけられ、僕がちょっとやってみますね、のような感覚で、1週間ぐらいでプロトタイプを作って「これいけんじゃん」という話になり、今に至るという経緯ですね。

現在の今川さんのポジションを教えてください。

私自身は開発のスクラム開発のスクラムマスターとして開発を進めつつ、エンジニアのマネジメントもしています。 あとは全社の KPI も私が数字の管理をしていますし、テックブランディングを強化するために、外部との連携をしていたり、これという業務はなく全部をやっています(笑)。

当社のサービス『harBest』は、どのようにして知っていただきましたか?

私たちは東大IPCさんから出資を受けているのですが、ちょうどアノテーションの外注を考えてたときに、その担当の方から「こんな企業があるよ」とご紹介いただき、ホームページから自分で問い合わせをしたのが最初です。

他のアノテーション企業もご検討されましたか?

そうですね。アノテーション担当の人を普通に採用するか、ランサーズとかクラウドワークスみたいなのも考えましたし、イベントで知り合ったアノテーション企業もいくつか検討していました。

比較された中で、何が決め手となったのかお聞きしてもいいですか?

一番の決め手は本当に高品さん(代表)の熱意で、阿久津と相談して決めましたね。あと、カスタマーサクセスのご担当の方がすごく丁寧にプロジェクトマネジメントしていただいているなと感じられたので、クオリティも含めて非常に満足しています。

ありがとうございます。最後に貴社の今後のビジョンを教えてください。

ビジョンとして、まず「WHERE」をユニコーンに持っていく。土地の仕入れっていう一番源流になるところである根本から変えていきたいと思っています。

10年後には先ほど申し上げた通り地球全体の不動産市場を変えていきたい。一般企業、非不動産会社さんも使うようなプロダクトにして、BtoBtoCの領域にいければいいなと思っています。

将来的には地球だけでなく、火星の不動産探索みたいなことまでやっていきたいと考えています。ビジョンを達成するために、日本市場を越えて、海外の不動産市場も視野に入れています。

直近でこんなものがアップデートされる等の宣伝は何かありますか?

最近の大きなアップデートだと全米の所有者情報が取れるようになったことですね。アメリカの所有者情報はほとんど全領域で取れるようになったので、そこは大きいなと思っていて、来年の1月に「CES 2024」っていう展示会に出展させていただくので、そこでまた市場調査とか、POC進めていきたいなと考えています。

ありがとうございました。今後もお力添えできるように、「harBest」もアップデートを重ねて参ります。今後とも、よろしくお願いいたします!


データで、
革新のきっかけを。

APTOの高品質AIデータで、あなたのビジネスに新たな可能性を。
まずは資料請求からお気軽にお問い合わせください。